N高の資料請求をしようか迷って、この記事にたどり着いた方が多いと思います。無料と書いてあるけれど本当に無料なのか、何が届くのか、しつこく電話がかかってこないか。申し込みボタンの前で止まってしまう気持ちは、よくわかります。
私は通信制高校を出て社会に出た人間で、いまは店を持ち、そこで現役のN高生4人が働いてくれています。ファイナンシャル・プランニング技能士2級として、進学のお金の相談を受けることもあります。そして2026年8月6日に、自分でN高グループに資料請求をしてみました。アフィリエイトのリンク経由ではなく、自分で検索して公式サイトから申し込んでいます。
この記事でわかることは3つです。
- 申し込みに何を入力するのか、いつ・何が届くのか(実際の画面とメールから)
- もらえる電子パンフレット(学校案内2026年度版)の中身。どのページに何が書いてあるか
- 勧誘についてメールに書かれていたことと、資料請求では分からないこと
注意したいこと
この記事の公式情報は、2026年8月8日にN高グループの公式サイトで確認したものです(説明会・相談会に関する記述のみ2026年9月9日に確認しています)。メールの内容は2026年8月6日に私が受け取ったものです。フォームの項目・案内の文面・パンフレットの構成は変わることがあります。申し込む段階で、最新の画面と資料をご自身でご確認ください。
なお紙の資料は2026年8月8日に到着しました(請求から2日)。同封物の中身は、この記事の後半「紙の封筒に入っていたもの」に実物ベースで書いています。
結論:無料です。そして紙を待たずに、その日のうちに中身が読めます
N高グループの資料請求は無料で、申し込みから数分後には電子版のパンフレットを読み始められます。
公式の資料請求フォームには、こう書かれています。
N高グループのパンフレットと募集要項などを無料でお届けします。
(N高グループ公式サイトの資料請求フォームより。2026年8月8日確認)
パンフレットのページ(2026年8月8日確認)でも、ボタンの表記は「資料請求(無料)」「かんたん資料請求」となっています。私が実際に申し込んだときも、途中で費用の案内が出ることはなく、着払いの通知もありませんでした。
流れを時間軸で並べると、次のようになります。
| タイミング | 起きること |
|---|---|
| 申し込み | フォームに入力して送信(所要5分程度) |
| 送信直後 | 自動返信メールが届く。この中のリンクから電子パンフレットが読める |
| 2〜7日後 | 紙の資料が自宅に届く(メールの目安。私の場合は2日) |
私がいちばん「これは良いな」と感じたのは、真ん中の行です。
私の経験から
資料請求というと、申し込んでから封筒が届くまで数日待つもの、というイメージがありました。私自身が高校を選んだころ(N高とは別の通信制高校です)は、当然そうでした。
ところが今回は、送信ボタンを押してメールを開いた時点で、もう学校案内が読める状態になっていました。家に資料が届く前に、すぐデジタルのパンフレットが見られる。これは率直にすごく良いと思いました。
「調べよう」と思った気持ちには、たぶん賞味期限があります。数日空くと、忙しさに紛れて熱が冷めてしまう。その日のうちに中身まで見られるというのは、検討を止めない仕組みとして、地味ですがよくできていると感じました。
そもそも資料請求とは?なぜ「最初の一歩」に向いているのか
資料請求とは、学校が用意している学校案内や募集要項を、無料で取り寄せることです。 出願の予約でも、面談の申し込みでもありません。
ここを誤解して身構えてしまう方が、けっこういます。実際には、資料請求と出願のあいだには次のような距離があります。
| 段階 | やること | 決めること |
|---|---|---|
| 資料請求 | フォームに入力する | 何も決めない(情報を集めるだけ) |
| 説明会・個別相談 | 話を聞く | 質問したいことを決める程度 |
| 出願 | 書類を出す・費用を払う | 学校とコースを決める |
つまり資料請求は、階段でいえば一段目です。ここを踏んだからといって、二段目に進む義務は生まれません。
そして私は、この一段目の重さを、当事者としてよく覚えています。
私の経験から
私は中学生のとき、1年の途中から学校に行けなくなりました。2年生は最初の1日だけ登校して、あとは家にいました。昼夜逆転して、部屋でゲームばかりしていた時期です。
進路のことは、頭の片隅ではずっと気になっていました。でも、自分から調べる、資料を取り寄せる、電話をかける。そういうことが、当時の私にはできませんでした。 気力の問題というより、そのために外の世界と接触するのが怖かったのだと思います。
動いたのは親でした。親が通信制高校の資料を取り寄せてくれて、それが家の中にありました。私はそれを、たいして興味がないふりをして眺めていたと思います。でも、あれが最初の一歩だったことは、大人になってからはっきりわかります。
だから、この記事を読んでいるのが保護者の方なら、「本人がその気になってから」と待たなくてもいいのではないかと思っています。資料を取り寄せるところまでは、親が先に済ませておける作業です。 見るかどうかは、本人のタイミングでかまいません。
私がどう進路を決めて、その後どうなったかは中学で不登校だった私が、通信制高校を選んで社会に出るまでに書いています。親の側にできることは不登校の子の進路、親にできることのほうにまとめました。
ただし、資料を渡すときの言い方には気をつけたほうがいい、とも思っています。「これ見て決めなさい」と手渡すと、進路の話が一気に重くなります。私の親は何も言わずに置いていました。当時はそれが正解だったのかわかりませんでしたが、いま親の立場になってみると、あの距離感には意味があったのだと思います。
実際に資料請求してみた|入力する項目のすべて
申し込みで入力するのは、氏名・関係・学年・住所・連絡先の5ブロックです。所要時間は5分ほどでした。
公式の資料請求フォーム(2026年8月8日確認)で入力する項目を、実際の画面の並び順どおりに書き出します。ここまで具体的に載せているサイトはあまりないと思うので、心の準備に使ってください。
入力項目の一覧
① 資料請求をされる方
- 資料請求者の氏名(姓・名)
- フリガナ(セイ・メイ/全角カタカナ)
- 入学をご検討の方との関係(本人/保護者/学校関係者/その他 から選択)
② 入学をご検討の方
- 学年・学歴(小5/小6/中1/中2/中3/中学卒/高1/高2/高3/高校中退/その他 から選択)
- 性別
- 生年月日
③ 送付先ご住所
- 郵便番号(ハイフンなし・半角数字)
- 都道府県(選択)
- 市区町村
- 番地
- 建物名・号室など
④ ご連絡先
- 電話番号(携帯電話/固定電話。どちらかは必須)
- メールアドレス
⑤ 興味のある提携スクール
- チェックボックス形式(チェックは必須ではありません)
最後に個人情報保護方針への同意にチェックを入れて、「入力内容を確認する」で確認画面に進み、送信します。
迷いやすいのはこの2つです
私の経験から
実際に入力してみて、手が止まりかけたのは2箇所でした。
ひとつは「入学をご検討の方との関係」です。私は入学を検討している本人ではないので、ここで一瞬迷いました。ただ、選択肢に「保護者」「学校関係者」「その他」が用意されているので、本人以外でも問題なく請求できる設計になっています。私はここを使って請求し、そのまま資料が手配されました。
もうひとつは「学年・学歴」です。ここは「今この瞬間の学年」を選ぶ欄で、フォーム上でも「本日時点の学年を選択してください」と案内されます。来年度どうするか、ではありません。中学3年生なら中3、すでに高校を辞めている場合は高校中退、というふうに、現状をそのまま選べば大丈夫です。
「興味のある提携スクール」の欄には、次の注記が添えられています。
※チェックしていただいた提携スクールから、N高グループへの入学を検討するタイミングや、大学及び専門学校等への進学を検討するタイミング等で、ご連絡を差し上げる場合があります。
(公式サイトの資料請求フォームより。2026年8月8日確認)
提携スクールというのは、N高グループと連携して専門分野を学べるスクールのことです。公式サイト(2026年8月8日確認)ではVANTAN高等部、ASO高等部、EXPG高等学院が紹介されています。ここに興味がなければ、チェックを入れずに送信すれば済みます。
請求直後に届いたメールの中身
送信するとすぐに自動返信メールが届き、その中に電子パンフレットへのリンクと、到着日数の案内が入っていました。
私が2026年8月6日に受け取ったメールに書かれていた内容を、要点だけ整理します(原文の転載は避けます)。
| 書かれていたこと | 内容 |
|---|---|
| 資料の発送 | 手配済み。到着まで2〜7日 |
| 電子パンフレット | 資料が届くまでの間、デジタルパンフレットを閲覧できる(リンクあり) |
| 提携スクール | 資料請求時に「興味のある提携スクール」にチェックした人には、提携スクールから連絡がいくことがある |
| 海外在住の場合 | 海外への学校案内の送付は不可。電子パンフレットで対応。海外からの入学の案内あり |
| 説明会 | 全国のキャンパス・オンラインで毎月開催。高卒資格の仕組み・コース・学校生活の説明 |
| 各種案内 | 公式LINE/Instagram/TikTok/N中等部 |
| 問い合わせ先 | N高グループ入学相談事務局 0120-0252-15(フリーダイヤル・平日10:00〜19:00) |
このメールで実務的にいちばん大きいのは、やはり電子パンフレットのリンクです。ここから先の話は、すべてこの中身の話になります。
なお説明会・個別相談会については、公式サイトでも「随時開催」と案内があり、キャンパス・会場で参加するものとオンラインで参加するものの両方が用意されています(2026年8月8日確認)。資料を読んで疑問が残った場合の次の一手は、ここになります。
もらえる電子パンフレットの中身|学校案内2026年度版を全部読みました
届く学校案内は、PDFで53ページ、冊子のページ番号では100ページ近くある本格的な冊子です。私は全ページ読みました。
まず、物としての情報から。
- ファイルは53ページ。ただし2ページ目以降のほとんどが見開きレイアウトなので、冊子のページ番号では100ページ近くあります
- 発行は第3版初版・2026年3月(2026年度版)
- 同じ内容のPDFは公式サイトのパンフレットページにも掲載されています。あわせて2027年度の生徒募集要項と+ONE授業ガイドも置かれています
つまり「資料請求しないと読めない秘密の情報」というわけではありません。ただ、請求すると自分のメールにリンクが残り、紙も後から届くので、家族で共有したり、後から読み返したりするには圧倒的にやりやすくなります。
以下、ページ番号は冊子に印刷されているノンブルです(2026年度版のもので、版が変わると前後します)。
全体の構成(どこに何があるか)
| ページ | 内容 |
|---|---|
| p.2-3 | N高・S高・R高の全体像。3校の違い |
| p.8-13 | ONE DAY LIFESTYLE(生徒の1日の過ごし方の例) |
| p.14-15 | 3校それぞれの紹介 |
| p.16-17 | コース紹介(ネットコース/週5・週3コース/週1+コース) |
| p.20-21 | 全国のキャンパス一覧(最寄駅と徒歩分数つき) |
| p.22-23 | DATA(生徒数・部活動・授業数などの数字)と保護者の声 |
| p.28-29 | よくある質問(公式回答) |
| p.30-37 | 学びの仕組み(必修授業・単位認定の要件・卒業要件・スクーリング日数) |
| p.38-43 | 本校スクーリングの中身(沖縄・つくば・桐生のプログラム例) |
| p.44 | 単位認定試験の詳細 |
| p.56-59 | 部活動・生徒会 |
| p.72-77 | +ONE授業(2026年4月開始の選択授業) |
| p.78-81 / p.92-93 | 生徒・卒業生・保護者のインタビュー |
| p.84-91 | サポート体制と進路実績 |
| p.96-97 | 学習ツールと推奨パソコン |
| p.99 | 学生寮 |
| p.100 | 制服 |
保護者の方に、先に見てほしい4ページ
全部読むのは大変なので、保護者の判断に直結するページを4つ挙げます。ここだけでも、検討の解像度がかなり変わります。
① p.96-97「学習ツール・推奨パソコン」──学費表に出てこないお金
FPとして、ここをいちばん先に見てほしいです。パンフレットには推奨パソコンとしてApple MacBook Air(M2チップ以上・メモリ8GB以上・SSD256GB以上)が挙げられ、価格の目安は164,800円(税込)からと記載されています(2025年7月現在としての記載)。週5・週3コースと週1+コースの生徒は、推奨環境のパソコンが必要とされています。
学費のページを何度見ても、この16万円は出てきません。学費表の外側にある出費を先に知っておくかどうかで、資金計画の精度は変わります。学費そのものの全体像はN高等学校の学費はいくら?にまとめています。
なお、普通科の生徒にはVR機器が貸与されること、ネット環境はWi-Fi 10Mbps以上(推奨25Mbps)が目安であることも、同じページに書かれています。
② p.30-37「学びの仕組み」──卒業できる条件が全部書いてある
必修授業がネット学習・スクーリング・テストの3本柱であること、単位認定にはレポートの期日内提出・スクーリングの出席・テストの合格・提出物の提出が必要なこと、卒業には在籍3年以上と74単位以上と特別活動30単位時間以上が必要なこと。「卒業できるかどうか」の条件が、ここに全部あります。
保護者の不安はたいてい「本当に卒業できるのか」に集約されるので、感想や口コミより先にこのページを読むのが早いです。スクーリングの実際はN高のスクーリングは年何日?、テストの中身はN高の単位認定試験とは?で、それぞれ詳しく書きました。
③ p.28-29「よくある質問」──公式が公式の言葉で答えている
ここには、たとえば卒業率98%(2022年度に1・2年次入学し、3年次を迎えて卒業した生徒の割合/2025年3月末時点)という数字や、本校スクーリングは原則宿泊型だが宿泊が難しい場合に通学型が認められることもある、といった記載があります。就学支援金の「授業料先引き」の説明や、生徒・メンター・保護者の三者面談、保護者用のN Lobbyでレポート進捗や成績が確認できることも、この周辺にまとまっています。
④ p.88-89「進路実績」──数字の読み方の材料
2024年度卒業生の進路決定率95.04%(分母9,687名/2025年4月30日時点)と、その内訳(大学等進学45.54%、専門学校ほか22.14%、就職10.28%、アルバイト等8.41%、浪人8.08%、留学0.59%、進路未定4.84%)が載っています。合格実績の大学名や、就職先の企業名も並びます。
数字は「良い・悪い」で読むより、内訳の形を見るほうが役に立ちます。進学が半分弱で、就職が1割、専門学校が2割強。この分布が、わが子の想定と合っているかどうか。それが見るべきところだと思います。
子ども本人が見て、たぶん面白いページ
保護者向けとは別に、本人が読んで気持ちが動きやすいページもあります。渡すときは、こちらを先に開いてもらうほうがいいかもしれません。
- p.8-13 ONE DAY LIFESTYLE:生徒の1日の流れが載っています。「通信制ってどう過ごすの?」という一番の疑問に、写真つきで答えるページです
- p.38-43 本校スクーリング:沖縄伊計本校(5日構成の例)、茨城つくば本校(4日構成の例)、群馬桐生本校(4日構成の例)のプログラムが具体的に書かれています。首里城の見学や紅型染色、JAXA筑波宇宙センター、富岡製糸場など、修学旅行の栞に近い読み心地です。3校の違いはN高・S高・R高の違いは?に整理しました
- p.56-59 部活動・生徒会:生徒会に年間1,000万円の予算が配分されていること、投資部では生徒一人あたり20万円の運用資金が提供され損失は本人負担なしであること、起業部の支援内容などが書かれています
- p.100 制服:服装の校則がなく購入は任意であること、デザインがコシノジュンコ氏であること、校章の7つの三角形が「多様性を包括する」意味を持つことが載っています。実際の着用率についてはN高の制服は買うべき?で在校生に聞いた話を書いています
私の経験から
私の店で働くN高生に、パンフレットに載っているような行事の話を振ってみたことがあります。ふだん物静かな子が、泊まりがけの行事の話になった途端によくしゃべりました。
私が通っていた通信制高校(N高ではありません)には、そういう行事はありませんでした。だから正直、うらやましいなと思って聞いていました。
同時に、当時の自分に置き換えると、宿泊行事は楽しみより緊張のほうが大きかったとも思います。同じページが、子どもによって「行きたい」にも「無理かも」にもなる。 だからこそ、親が想像で決めずに、資料を挟んで本人に見せてみるのが早いのだと思います。「これ、どう思う?」なら、進路の重い話にならずに済みます。
実際に読んで、私が「これは資料でしか分からない」と思ったところ
情報として本当に価値があると感じたのは、派手なページではありませんでした。
- p.44 単位認定試験:タブレットを使った試験で、タブレットは学園が用意すること、合格基準点は30点で、届かなかった場合は自宅で追加の課題を受験し、基準を満たすまで繰り返し受験する必要があること。この「落ちたあとどうなるか」の記述は、検索してもなかなか出てきません
- p.20-21 キャンパス一覧:全国100カ所以上のキャンパスが、最寄駅と徒歩分数つきで並んでいます。通えるかどうかは地図で決まるので、ここは実務的に効きます
- p.99 学生寮:食事付きで月あたり47,000円から(寮ごとに異なる)。ネットコースやオンラインキャンパスの生徒も利用できると書かれています
- p.22-23 DATA:全校生徒数36,371名(2026年3月末時点)、ネット部活の部員数7,916名、ZEN Studyの授業数15,668本など。規模感がつかめます
(以上、N高グループ 学校案内2026年度版 2026年8月7日確認)
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紙の封筒に入っていたもの|6点の中身
電子パンフレットと同じ内容が紙で届くだけ、ではありませんでした。 出願に必要な書類一式まで、最初から同封されています。
私が受け取った封筒の中身は、次の6点です。
| # | 中身 | どういうものか |
|---|---|---|
| 1 | 2027年度 生徒募集要項 | 学費(ネットコース/週5・週3・週1+コース)、就学支援金の先引き、標準履修モデル、出願手続き、教育ローン・学費サポートプランまで7ページ |
| 2 | 出願書類 | 実際に学校へ提出する様式。入学区分ごとに切り離して使います |
| 3 | 返信用封筒 | 出願書類を送り返すための封筒。切手は不要です |
| 4 | ネットの高校についてのFAQ | Q1〜Q8の1枚もの。卒業の要件やスクーリング日数など |
| 5 | N's PAPER | 広報紙。この号は磁石祭のレポートと、海外大学進学・留学の特集でした |
| 6 | N塾の案内 | N高グループ生向けの学園内予備校のチラシ |
生徒募集要項の表紙には、こう書かれていました。
N高、S高、R高の主な違いは本校スクーリング会場のみです。学費や学びの内容に違いはありません。
3校の関係はN高・S高・R高の違いは?で比較していますが、公式資料でもはっきり言い切られている、ということです。
意外だったのは、出願書類が最初から入っていること
資料請求は「まず情報を見るだけ」のつもりでした。ところが封筒には、そのまま出願まで進める状態のものが入っています。
出願書類の紙には、作成上の注意がかなり細かく書かれていました。ここは公式サイトを見ても出てこない部分なので、実物から書き写しておきます。
- 作成した書類は必ず厳封が必要(開封したものは受理されません)
- 修正液で修正された書類は受理されません。 直すときは二重線と訂正印
- 必要な書類は入学区分によって違います(新入学・編入学・転入学)
- 書類に不備があると返送され、その間は選考が進みません
- 作成を依頼するのは、在籍中(または出身)の中学校・高校です
(出典:資料請求で届いた出願書類の記載より。2026年8月26日確認)
つまり書類は自分では作れません。 学校に依頼して作ってもらうものなので、出願を考えるなら、その時間も見ておく必要があります。
注意したいこと
返信用封筒は、ポストに投函できません。
この封筒は簡易書留で送る扱いになっていて、ポストには入れられません。郵便局の窓口に出す決まりです。料金受取人払なので切手は不要ですが、窓口が開いている時間に出向く手間は残ります。表面には出願校と入学区分を選ぶ欄、送付者と出願者を書く欄もありました。
封筒に何がどう印字されているか、厳封や訂正印まで含めた書類の扱いはN高の出願の流れで一枚ずつ確認しています。資料請求の段階では、出しに行く先がポストではなく郵便局の窓口になる——ここだけ頭に入れておけば十分です。
転入・編入で必要になる書類の種類は、新入学よりも増えます。詳しくは実際の様式を見ながら確認したほうが確実なので、転入を検討している場合は、資料を取り寄せて出願書類の実物を見るのがいちばん早いと思います。
私の話はあくまで一例です。実際にどんな学校なのかは、資料をながめて判断していただくのが確実だと思います。
ネット×リアルで高卒資格+進路実現!KADOKAWA・ドワンゴが贈る通信制高校【N高等学校】![]()
※N高等学校の公式サイトに移動します。資料請求は無料です(デジタルパンフレットはメールですぐ届きます)
資料請求のあと、勧誘の電話は来る?
私が受け取ったメールに書かれていたのは、「興味のある提携スクール」にチェックした場合に、その提携スクールから連絡がいくことがある、という一点でした。
正確に整理します。
チェックリスト
メールに書かれていた事実
- 資料請求時に「興味のある提携スクール」にチェックした方には、提携スクールから連絡がいくことがある
書かれていなかったこと
- 学校本体からの電話連絡について、私が受け取ったメールに記載はありませんでした
注意したいこと
ここで「だから一切連絡は来ません」と書くつもりはありません。メールに記載がなかったことと、連絡が来ないことは、同じではないからです。ここは正直に線を引いておきます。
そのうえで、私が確認できた事実をひとつ。「興味のある提携スクール」のチェック欄は必須ではありません。 提携スクールからの連絡を避けたい場合は、空欄のまま送信できます。これは私自身が申し込み画面で確かめました。
もうひとつ、連絡先の欄について。フォームでは携帯電話か固定電話のどちらかが必須になっています。電話番号を書かずに申し込むことはできない設計です。ここは正直にお伝えしておきます。
なお、こちらから聞きたいことがある場合の窓口は、メールに記載のあった入学相談事務局 0120-0252-15(平日10:00〜19:00)です。待つのではなく、こちらから聞く手段は用意されています。
資料請求で分かること・分からないこと
資料請求で分かるのは制度と仕組みと全体像です。わが家の金額やキャンパスの空気感は、資料の外側にあります。
正直に線を引いておきます。
| 資料請求で分かること | 資料請求では分からないこと |
|---|---|
| コースの種類と学びの仕組み | わが家の実際の学費(履修単位数・世帯年収で変わります) |
| 卒業までに必要な条件(単位・スクーリング・特別活動) | 本校スクーリングの交通費・宿泊費の実額(学費に含まれません) |
| キャンパスの所在地・最寄駅 | 通いたいキャンパスの雰囲気・在籍状況 |
| 進路実績・サポート体制の全体像 | 出願の日程の細部(募集要項と年度により変動) |
| 制服・寮・推奨パソコンなどの周辺情報 | 提携スクールにかかる費用 |
学費の実額については、パンフレットにも公式サイトにも「あなたの場合はいくら」という答えは載っていません。そこはN高の学費は無償化でどうなる?で制度側から整理していますが、最終的には個別相談で確認するのが確実です。
キャンパスの雰囲気も、資料では分かりません。ここは説明会か見学に行くしかない部分です。逆に言えば、資料請求は「説明会に行く前に、聞くべきことを絞る」ための作業でもあります。何も知らずに個別相談に行くと、その場で説明を受けて終わってしまい、質問が出てこないまま帰ることになりがちです。
説明会で確認すること|資料を読んでから聞きたい9つの質問
説明会で聞くべきなのは、ひとつ前の表の右側だけです。左側(コースの仕組み・卒業要件・キャンパスの場所)は資料に書いてあるので、その場で質問すると時間がもったいないことになります。
注意したいこと
先にお断りしておきます。私はまだN高グループの説明会に参加していません。
ですから当日の雰囲気、説明の分かりやすさ、質問への対応がどうだったかは書けません。ここで書けるのは、資料を全部読んだうえで「これは聞いておいたほうがいい」と思った項目だけです。参加した感想としては読まないでください。
公式に用意されている説明会は、大きく3種類です
N高グループの説明会は、オープンキャンパス・個別相談会・テーマ別のガイダンスの3つに分かれていて、それぞれキャンパス(会場)で参加するものとオンラインで参加するものがあります(公式サイトの説明会・相談会の一覧より。2026年9月9日確認)。
| 種類 | 中身 | 形式 |
|---|---|---|
| オープンキャンパス | 学校説明/生徒インタビュー(スピーチ)/キャンパス見学/個別相談(希望者のみ)の4本立て | キャンパス・会場/オンライン |
| 個別相談会 | 1組ずつの相談。会場によっては10:00〜20:00(最終19:00〜)の枠から日時を指定する | キャンパス・会場/オンライン |
| ガイダンス系 | 「高校の選び方」「出願・入学手続き」などテーマを絞った回 | オンライン(ビデオ会議) |
(出典:公式サイトのオープンキャンパスのページ、および説明会・相談会の一覧と各回の詳細ページ。2026年9月9日確認)
時間の実例も公開されています。あるキャンパスのオープンキャンパスは11:00〜12:40(受付10:45〜/約100分)で、そのあとの個別相談会は13:00〜の別途時間予約制でした。持ち物は筆記用具のみ・スリッパ不要・服装の指定なしと書かれています。個別相談会は、申し込んだあとに【日程予約】のボタンで日時を指定する流れです。
保護者の方に関係するところを3点だけ。
- オープンキャンパスの参加対象学年は「現中学3年生、中学3年以上の方」で、「ご本人様・保護者同伴でぜひご参加ください」と案内されています
- 申込フォームには「入学をご検討の方との関係」(本人/保護者/学校関係者/その他)という欄があり、資料請求フォームと同じ形です。参加予定人数は1〜6人から選ぶ形式で、「できるだけ少ない人数でのご来場をお願い」と添えられています
- 同じフォームに「パンフレット送付希望」(希望する/希望しない)の欄もあります。説明会からでも資料は受け取れる、ということです。ただし資料だけが目的なら、日程を合わせなくていい資料請求のほうが早いです
① 止まったときどうなるか(不登校を経験した側から3問)
資料に書いてあるのは、うまくいったときの道筋です。単位認定の条件も卒業要件も、要件を満たせた場合の話であって、満たせなくなったときにどうなるかは、ほとんど書かれていません。
- レポートの提出が止まったとき、学校から誰が、どのくらいの頻度で、どんな手段(電話/アプリ/メール)で連絡が来ますか
- 数週間止まってしまった生徒は、実際にどうやって戻っていますか
- スクーリングに行けなかった場合、代わりの日程はありますか。年度内にどこまで振り替えられますか
私の経験から
私自身、レポートは一人だとどうしても続かなくて、ギリギリに書いたことがありました。朝起きられなくてサボってしまったことも正直あります(N高ではなく、別の通信制高校での話です)。
それでも卒業できたのは、4年かけて卒業する道を選んでいたからです。無理せず少し手を抜いてもやっていける設計だったことが、いちばん大きかったと思っています。
止まること自体は、たぶん多くの子に起きます。だから見るべきなのは「止まらないか」ではなく、止まったあとに何が用意されているかのほうです。ここは資料の卒業要件を何度読んでも出てきませんでした。
② いつ・いくら出ていくか(FPとして3問)
学費の年間総額は、募集要項にも公式サイトにも載っています。載っていないのは、その総額がいつ財布から出ていくかです。
- 入学時に一度に払うのは何と何で、合計いくらになりますか。就学支援金の先引きが反映されるのは何月分からですか
- 年度の途中で追加になりうる費用(本校スクーリングの交通費・宿泊費、+ONE授業、単位の追加履修、推奨パソコンの買い替え)は、いつ案内されますか
- 年度の途中や進級時にコースを変えた場合、学費の差額はどう精算されますか。変更はいつまでに申し出れば間に合いますか
家計の相談を受けていて思うのは、進路でお金が苦しくなるのは総額の大きさよりも、入学の前後に支払いが集中したときだということです。総額が同じでも、いつ出ていくかが分かっていれば手の打ちようがあります。
③ 働きながら通うつもりなら(雇う側として3問)
- 本校スクーリングと単位認定試験の日程は、何か月前に確定しますか
- 通学コースの登校する曜日は、年度の途中で変更できますか
- アルバイトをするのに、学校への届出や許可は必要ですか
私の経験から
店で働くN高生4人は、平日に働いて、土日はバイトを休みにしています。全日制に通う友達と遊びやすいからだそうです。雇う側としては朝から夜までシフトに入ってくれるので、本当に助かっています。
キャンパスまでは少し遠いのですが、登校の回数が少ないので通えているという状態です。
シフトを組む側から見ると、いちばん困るのは急に数日抜けることではなく、予定がいつ分かるかです。日程が早めに出るなら組み替えられます。働くことも考えているご家庭なら、1問目だけでも聞いておく価値があります。雇う側から見た通信制の子の働きぶりはN高生4人と働いてわかったことに書きました。
順番を逆にしないこと
資料を取り寄せる
オンラインで5分。日程を合わせる必要がありません
届いた資料を読む
分かることは資料で片づけ、分からなかった点に印をつける
質問を3〜5個に絞る
印のついたところが、そのまま質問になります
必要なら説明会へ
聞きたいことが残った人だけで十分です
上の9問を全部ぶつける必要はありません。わが家に関係するものを3〜5個選べば足ります。 資料を先に読んでおけば、説明会の時間を一般的な説明で埋めずに済みます。逆に、資料を読んだだけで疑問が残らなかったのなら、無理に説明会へ行く必要もありません。
誰が資料請求できる?本人でも、保護者だけでも大丈夫です
フォームの「入学をご検討の方との関係」欄で本人・保護者・学校関係者・その他が選べるので、保護者の方だけでも請求できます。
私自身、入学を検討している本人としてではなく、この欄を使って請求しました。実際に資料の手配まで進んでいます。
学年については、フォームの「学年・学歴」欄に小5/小6/中1/中2/中3/中学卒/高1/高2/高3/高校中退/その他という選択肢が並んでいます(2026年8月8日確認)。
高校なので、入学の対象になるのは中学3年生・中学卒業以上の方です。中学2年生以下の場合も、資料請求フォームの選択肢自体は用意されていますが、その年代に向けてはN高グループの関連校であるN中等部の案内が別にあります(私が受け取ったメールにも、公式の説明会ページにもN中等部の案内が入っていました)。いま中2以下のお子さんの進路を考えている段階なら、そちらもあわせて見ておくと選択肢が広がります。
注意したいこと
同じご家庭で何度も申し込むと、同じ資料が重ねて届くことになります。ご家庭につき1回で足ります。 お父さんとお母さんが別々に申し込む、といったことは避けておくのが無難です。
また、海外にお住まいの場合、学校案内の紙の発送はできないとメールに明記されていました。電子パンフレットでの対応になります。海外からの入学については公式の案内ページがあります。
請求する前に、決めておくと資料が読みやすくなること
事前に決めるのは1つだけで十分です。「どのコースが気になっているか」の当たりをつけておくと、届いた資料の読む順番が決まります。
何も決めずに請求しても、もちろん問題ありません。ただ、100ページ近い冊子を最初から順に読むのは、正直しんどいです。先に「うちの場合はここが知りたい」が1つあると、読む場所が絞れます。
チェックリスト
請求前に、ざっくりでいい3つ
- 通学の頻度の希望(ネット中心か/週1か/週3〜5か)
→ コースの当たりがつくと、学費とキャンパスの見るべき場所が決まります
- キャンパスに通う可能性があるか
→ あるなら、p.20-21のキャンパス一覧を先に開けます
- いちばん不安なことは何か(学費/卒業できるか/人間関係/進路)
→ 説明会で聞く質問がそのまま決まります
コースの選び方そのもので迷っている場合は、通信制高校の選び方に7つのチェックポイントとして整理しました。そもそも通信制の仕組みが分からない、という段階であれば通信制高校とは?を先に読むと、パンフレットの用語が入ってきやすくなります。
不安のほうが先に立っている場合は、先に読んでおくと落ち着くかもしれない記事を挙げておきます。
- 「本当に大丈夫なのか」が拭えない → 「N高はやめとけ」と言われるのはなぜ?
- 実際に通っている子の様子が知りたい → N高の評判は実際どう?在校生4人に聞いてみた
- 学力や入試が不安 → N高に偏差値がない理由は?とN高の受験に落ちることはある?
まとめ|請求から2日で、紙の資料も届きました
2026年8月6日に実際に資料請求してみて分かったことを、あらためて整理します。
- N高グループの資料請求は無料。公式フォームに明記されています(2026年8月8日確認)
- 入力は氏名・関係・学年・住所・連絡先の5ブロックで、5分程度。電話番号は携帯か固定のどちらかが必須です
- 送信直後に自動返信メールが届き、そこから電子パンフレットをその場で読めます。紙は2〜7日という案内でしたが、私の場合は2日で届きました
- 届く学校案内はPDFで53ページ(冊子のページ番号では100ページ近く)。推奨パソコン16万円台、単位認定試験の合格基準点30点、卒業率98%、進路決定率95.04%など、検索では出てきにくい情報がまとまっています
- 勧誘についてメールに書かれていたのは、「興味のある提携スクール」にチェックした場合、その提携スクールから連絡がいくことがあるという一点。チェックは必須ではありません
- 保護者の方だけでも請求できます(フォームに「保護者」の選択肢があります)
急ぐ話ではないと思っています。私自身、当時は自分から動ける状態ではありませんでしたし、親が取り寄せてくれた資料も、しばらくは眺めるだけでした。それでも、家の中に選択肢が置かれていたことには意味がありました。行くか行かないかの二択で苦しんでいたときに、その間の道があると知れたからです。
紙の資料は請求から2日で届きました。 封筒に入っていた6点の中身は「紙の封筒に入っていたもの」に、資料を読んだあとで説明会に聞きたいことは「説明会で確認すること」にまとめています。
