「広島でN高の通学コースに通うなら、どこに行けばいい?」

広島県内にあるN高グループのリアルキャンパスは、広島市中区の広島キャンパス1か所だけです。最寄りは駅ではなく、路面電車の電停です。

N高等学校の広島キャンパスとは、中国・四国で最初にできたN高グループの通学キャンパスです。 場所は広島電鉄の中電前電停から歩いて1分。2020年4月、コロナ禍のさなかにオンラインで始まり、1期生は19名でした。

この記事では、広島キャンパスの場所と、少人数から始まったキャンパスの日常、学費、そして広島の家庭がいちばん気になる広島県の補助がN高グループに使えるかを、公式サイトと広島県の資料で確かめました。入学試験の会場が広島ではないことや、中国・四国の6キャンパスの違いも書いています。

広島キャンパスの場所

項目内容
住所〒730-0051 広島県広島市中区大手町3-1-9 広島鯉城通りビル 4階
最寄り広島電鉄・中電前電停 徒歩1分
開いている時間平日 9:00〜18:00(土日・祝日はイベントの日だけ)
開校2020年4月
通学のコース週5・週3、週1+(ネットコースは通学なし)
見学事前に電話(0120-025-215)で問い合わせ

(出典:N高グループ公式サイト「広島キャンパス」、開校の発表(2019年7月3日)。2026年10月26日確認)

公式のキャンパスページに書かれている最寄りは、路面電車の中電前電停だけです。JRの駅からの所要時間は公式には載っていないので、広島駅方面から通う場合は、路面電車かバスで中電前まで出る道順を、家から実際に調べておくと安心です。開校の年の公式ブログでは「平和記念公園のすぐ近く」と紹介されています。

「N高 北広島」で検索すると出てくる北海道の北広島キャンパスは、北海道北広島市にあるスクーリング会場で、広島県とは関係ありません。また、ほかの通信制高校にも「広島キャンパス」や「広島学習センター」がありますが、別の学校の施設です。

19名から始まった、中国・四国で最初のキャンパス

広島キャンパスの開校は、2019年7月に札幌・神戸と一緒に発表されました。発表時の定員は200名です。中国・四国では、ここがN高の最初のキャンパスで、次にできた高松は2022年です。

開校した2020年4月は、コロナ禍で全国の通学キャンパスがオンラインに切り替わっていた時期でした。公式ブログによると、広島キャンパスは4月のオンラインのオリエンテーションを経て、5月からオンライン通学で新学期を始めています。5月25日には、仙台・名古屋・名駅・福岡と並んで、全国で最初に登校を再開した5キャンパスのひとつになりました。

時期公式ブログに書かれた生徒数
2020年度(開校の年)19名
2021年度53名
2022年度85名

(出典:N高グループ公式ブログ(2020年6月2日・2021年11月11日・2022年11月28日)。2026年10月26日確認。2023年度以降の数字は公式に見当たらず、いまの定員・在籍数も公表されていません)

開校の年のブログには、19名という少人数でのスタートだったことと、先生が2名、TA(ティーチング・アシスタント)が6名だったことが書かれています。2022年には、県内外から生徒が登校する活気のあるキャンパスとして紹介されています。

広島キャンパスの日常(公式ブログより)

広島キャンパスについては、公式ブログに、広島キャンパスの取り組みがいくつか紹介されています(終プレと生徒が立ち上げた委員会・部活動は、ブログで広島独自のものとして紹介されています)。いずれも2021〜2022年の記事なので、いまも同じ形で続いているかは、見学のときに聞いてみてください。

2021年3月のブログには、生徒の声として「先生も生徒も、自分の好きな話をちゃんと聞いてくれるのがいい」という言葉が載っています。大人数のキャンパスとは違う、顔の見える距離感が伝わってきます。

週1+で通い、アルバイトと両立する生徒も

2021年3月のブログは、週1+コースの生徒へのインタビューです(当時、広島の週1生は6名)。そこでは、アルバイトに力を入れている生徒が多いことも紹介されています。週に1日キャンパスに通い、ほかの日は自分の予定で学びながら働く、という過ごし方です。

ここからは広島の話ではなく、私自身の店での話です。

もちろん、アルバイトは学業が回っていることが前提です。ただ、通う日数を選べる通学コースは、「働く経験」も含めて高校生活を組み立てられる仕組みでもあります。週1+と週3のどちらにするかで迷っているなら、本人が週のどこで何をしたいかを一度書き出してみると、決めやすくなります。働き方の実例はN高生のアルバイトにまとめています。

公式のキャンパスページには、広島キャンパス専用の写真が7枚載っています。中国・四国では、専用の写真があるのは広島と高松だけで、ほかの4か所は共通のイメージ写真です。教室の雰囲気をつかむ手がかりになります。

メディアでも取り上げられていて、2021年8月にはテレビ新広島の番組で、VRなどの技術を使った学びの様子とともに、N高・S高の広島キャンパスが紹介されたと公式サイトのお知らせにあります。

広島キャンパスに通う学費

学費はキャンパスによって変わらず、2027年度の生徒募集要項の「リアルキャンパス」の額です。ここでは、通う日数ごとに「初年度にいくら」「そのうち国の支援が届かない部分はいくら」を並べます。

通学のコース初年度に納める額国の就学支援金も県の補助も届かない部分
週5(リアルキャンパス)1,028,000円955,000円
週3(リアルキャンパス)803,000円730,000円
週1+(リアルキャンパス)368,000円295,000円
(参考)ネットコース73,000円―

(出典:2027年度 生徒募集要項 P.1・P.3の金額を当サイトで整理。右の列は通学コースの入学金・授業料・施設設備費・セキュリティーソフト代の合計。2026年10月26日確認。MacBook Air(約16万円)は別)

募集要項は、週5・週3・週1+コースの学費は就学支援金の対象外と書いています。表の右の列は、広島の家庭がそのまま負担する部分です。2年目以降の額はN高の通学コースの選び方に、学費の全体はN高等学校の学費はいくら?に、自分の条件での計算はN高の学費シミュレーターでできます。

通う日数は、学費にも本人の負担にも直結します。広島キャンパスのように通学に路面電車やバスを使う場合は、週5で毎日通う道か、週1+で週に一度の道かで、続けやすさがかなり変わります。

広島県の補助は、N高グループに使える?

広島県の授業料等軽減補助金は、N高グループには使えません。 順番に説明します。

広島県には、国の就学支援金に上乗せして、授業料や施設整備費、入学金などを軽くする県の「授業料等軽減補助金」があります。ただ、県のリーフレットでは、対象校が「広島県内に本校がある私立高等学校(全日制課程 ・通信制課程)」とされています。県のよくある質問には、他県の私立高校に通う場合について、次のように書かれています。

授業料等軽減補助:

県内の学校に通学する制度を対象とした制度であるため、他県の学校に通学する場合は対象外です。

(出典:広島県「令和8年度 私立高等学校等授業料等の負担軽減について」よくある質問と答え Q2。2026年10月26日確認)

N高の本校は沖縄、S高は茨城、R高は群馬にあります。県の対象校の一覧(令和8年4月1日現在)にも載っていないので、広島キャンパスに通っていても、県の補助は受けられません。 リーフレットにある「広域通信制高校の場合は、保護者等が広島県内に在住する場合に限り対象」という一文は、広島県に本校がある広域通信制高校についての条件で、N高グループには当てはまりません。

国の就学支援金で、授業料はまかなわれる

一方で、国の就学支援金は全国一律の制度で、県のよくある質問にも「県内の学校に通う場合と同様の支援を受けることができます」とあります。私立の通信制の単位制では1単位13,668円まで(年30単位まで)支給され、N高グループの授業料は普通科で1単位12,000円です。就学支援金の対象になる限り、単位制・通信制課程の授業料は国の支援でまかなわれる計算で、N高は最初から授業料を差し引いた額を請求しています(申請は本校がとりまとめて行います)。

ただし、上の表の右の列、週5・週3・週1+コースの学費は、国の支援金も県の補助も対象外です。広島に住んでいても、通学コースの分を減らす仕組みは、国と県の制度にはいまのところありません。

県の「奨学のための給付金」は申請できる

授業料以外の教育費(教科書費など)に使える県の「奨学のための給付金」は、県のよくある質問で「県内に保護者の住所がある場合は、他県の学校に通学する場合でも、適用対象です」とされています。所得の要件に当たれば、広島に住むN高グループの家庭も対象です。

世帯の区分(年収の目安)通信制の給付額(年額・令和8年度)
生業扶助受給世帯52,600円
270万円未満(住民税非課税)52,100円
380万円未満17,370円
490万円未満13,030円

(出典:広島県のリーフレット(令和8年度)。2026年10月26日確認)

注意したいのは申請の窓口です。県の案内では、県外の私立高校に通う場合は、県の学事課に電話で連絡して申請書類を案内してもらい、記入したら県庁へ郵送する形になっています。学校を通さず保護者が県に申請する形なので、対象になりそうな家庭は、県の案内を自分で確かめる必要があります。令和8年度の一般分の受付はすでに終わっていて(家計急変は12月25日まで)、2027年4月に入学する場合、申請はすべて入学後で、県のリーフレットでは7月から受付が始まります。

「県の補助が使える県内の通信制」と比べるときの注意

広島県に本校がある通信制高校なら、県の授業料等軽減補助金の対象になります。県の一覧(令和8年4月1日現在)には、広島工業大学高等学校や広島国際学院高等学校の通信制課程、東林館高等学校、並木学院高等学校などが載っています。

ここで注意したいのは、県の補助で軽くなるのは、その学校の学費だという点です。対象になる世帯(リーフレットでは生活保護受給世帯と年収目安350万円未満の世帯)なら、授業料等と入学時納入金の両方が軽くなるので、N高グループとの差は大きくなります。一方、それ以外の世帯には出ません。N高グループと県内の通信制を比べるときは、自分の世帯が対象かを県のリーフレットで確かめたうえで、通う日数をそろえて、それぞれ初年度にいくら納めるかを両方の募集要項で並べるのが確実です。通信制高校どうしの学費の比べ方は通信制高校の学費を比較に書いています。

東京都や神奈川県との違いはN高の新宿代々木キャンパスとN高の横浜キャンパスの記事で書いています。広島県は、本校が県内の学校だけを補助する点で、神奈川県と同じ形です。

入学試験は、広島ではなく岡山で受ける

通学コースのリアルキャンパスに入るには、書類選考のほかに、筆記(35分)と、グループワークを含む面接(20分程度)の入学試験があります。受験料は15,000円で、入学検定料5,000円が別にかかります。

広島の家庭が気をつけたいのは、現地で受ける場合の会場です。2026年10月26日時点の公式の案内では、2027年4月入学の第2期(2026年12月5日)の現地会場は次のように分かれています。

試験会場対象になる入学希望キャンパス
岡山キャンパス(12月5日・10:00/13:00)岡山・倉敷・広島・高松・松山
梅田キャンパス(大阪)徳島 ほか
オンライン(Zoom・12月6日)全キャンパス

(出典:N高グループ公式サイト「入学試験について」。2026年10月26日確認。会場は各期の出願期間の初日に更新されます)

広島から岡山までの移動を考えると、オンラインで受ける選択肢も現実的です。どちらで受けるかは出願のときに選びます。出願は年6期(中3の新入学は第4期まで)で、期と締切はN高の出願はいつ?に書いています。落ちることがあるのかはN高等学校の受験に落ちることはある?で。

中国・四国の6キャンパス

キャンパス県最寄り開校
広島広島広島電鉄・中電前電停 徒歩1分2020年4月
高松香川JR高松駅 徒歩12分/琴電瓦町駅 徒歩13分2022年4月
岡山岡山JR岡山駅 徒歩2分2023年4月
松山愛媛伊予鉄松山市駅 徒歩3分2024年4月
倉敷岡山JR倉敷駅 徒歩7分2025年4月
徳島徳島JR徳島駅 徒歩3分2025年4月

(出典:N高グループ公式サイトの各キャンパスのページと開校の発表をもとに当サイトで開校順に整理。2026年10月26日確認)

山口・鳥取・島根・高知の各県にはリアルキャンパスがありません。広島県の東部(福山・尾道など)に住んでいる場合は、距離によっては倉敷や岡山のキャンパスも候補になります。ただし、広島県の授業料等軽減補助金は、通うキャンパスの場所ではなく学校の本校の所在地で決まるので、岡山のキャンパスに通っても結論は変わりません。

中国・四国以外も含めた一覧は、N高・S高のキャンパス一覧で地域別に見られます。

ネットコースの場合のスクーリング

家で学ぶネットコースなら、広島キャンパスに通う日はありません。そのかわり年に数日のスクーリングがあり、学校案内(2026年版)の会場マップでは、中国・四国エリアの会場は「広島県内」とされています。具体的な会場の名前は公式サイトに載っておらず、年度ごとに案内されます。2年次の本校スクーリング(N高は沖縄)を含む日数や費用はN高のスクーリングは必須?にまとめています。

広島キャンパスを見学するには

広島キャンパスでは、オープンキャンパスや数学の体験授業が開かれることがあります(2026年10月に確認した例では、VRやAIの体験を含むオープンキャンパス)。大規模な「超!オープンキャンパス」は、中国・四国では開かれていませんでした。

ふだんの日に見たい場合は、個別相談会をキャンパスで受けるか、電話で見学を申し込みます。少人数から育ったキャンパスなので、生徒や先生との距離感は、実際に行ってみるのがいちばん分かります。保護者だけで出られる説明会があるかはN高の説明会・オープンキャンパスは行くべき?に書きました。

広島では県の補助が使えないので、見る数字は募集要項の通学コースの額そのものです。手元に募集要項があると、個別相談で聞くことが「どこが減るか」ではなく「この額でどう通うか」になります。取り寄せたときに何が入っていたかはN高に資料請求してみたに書きました。

広島の家庭が、出願の前に確かめておきたいこと

ここまでの内容を、広島に住む家庭の目線で「何をいつ確かめるか」にまとめます。

  1. 1. 通う日数を決める:週5・週3・週1+・ネットで、初年度の負担が73,000円から1,028,000円まで変わる。本人が続けられる日数から考える

  2. 2. 通学の道順を試す:最寄りは中電前電停。家から路面電車やバスでどれくらいかかるか、通う時間帯に一度たどってみる

  3. 3. 試験の受け方を決める:現地なら岡山会場、オンラインなら自宅から。移動の負担も含めて選ぶ

  4. 4. 県の給付金の対象か確かめる:住民税の所得割額で決まる。対象なら、入学後に県の学事課へ自分で連絡して申請する

  5. 5. 見学で、いまの様子を聞く:終プレや部活動がいまも続いているか、何人くらいの生徒が通っているかは、公式サイトでは分からない

特に4番は、学校を通さず自分で県に申請する形なので、知っているかどうかで年に1万3千円〜5万2千円ほどの差が出ます。国の就学支援金と県の制度の違いがまだ整理できていない場合は、N高の学費は無償化でどうなる?から読むと全体がつかめます。

まとめ

  • 広島キャンパスは中電前電停から徒歩1分。2020年4月開校で、中国・四国で最初のN高のキャンパス。広島県内のリアルキャンパスはここだけ
  • 公式ブログでは19名(2020年度)から85名(2022年度)へ。「終プレ」や生徒が作った委員会・部活動など、少人数から育った取り組みがある
  • 初年度の学費は週5で1,028,000円、週3で803,000円、週1+で368,000円。通学コースの分は国の支援も県の補助も対象外
  • 広島県の授業料等軽減補助金は、本校が県外のN高グループには使えない。県の奨学給付金は、県学事課に直接申請できる
  • 入学試験の現地会場は、2027年4月入学の第2期では岡山キャンパス。オンラインでも受けられる