「札幌でN高の週5に通いたいけど、まだ間に合う?」

この質問には、先にはっきり答えておきます。2027年4月入学の札幌大通キャンパスの週5コースは、すでに募集を終えています。 週3コースと週1+コースは、まだ募集が続いています(2026年10月26日時点)。募集の状況は期ごとに変わるので、出願前に公式の入学案内で最新の掲示を確かめてください。

N高等学校の札幌大通キャンパスとは、北海道で最初にできたN高グループの通学キャンパスです。 市営地下鉄の大通駅から歩いて1分、2020年4月に「札幌キャンパス」として開校しました。

この記事では、週5の募集終了の中身と、それでも残っている選択肢を最初に整理します。そのうえで、場所、冬の通学、学費、そして北海道の家庭が見落としやすい道の給付金と札幌市の奨学金を、公式サイトと北海道・札幌市の資料で確かめました。

2027年4月入学の週5は募集終了。残っている選択肢

公式の入試ページには、次のように書かれています。

※札幌大通キャンパス 2027年4月入学につきまして、週5コースの募集を終了いたしました(週3コース・週1+コースは引き続き募集しております)

なお、2027年1月入学につきましては、すべてのコースで引き続き募集しております

(N高グループ公式サイト「入学試験について」の掲示より。2026年10月26日確認)

入学案内のページでは「週5コースは第1期をもって募集を終了いたします」とされていて、第1期の出願(2026年9月17日〜10月20日)で締め切られた、ということになります。2026年10月26日の時点で、このような募集終了の掲示が出ていたのは、全国のキャンパスで札幌大通の週5だけでした。理由は公式には書かれていません。

札幌大通で週5を考えていた家庭に、まだ残っている道は次のとおりです。

入学案内には、通学のコースはキャンパスの定員の状況で途中で募集を止めることがある、と書かれています。人気のキャンパスで週5を希望するなら、早い期に出願することが大事だと分かる例です。出願の期と締切はN高の出願はいつ?にまとめています。

札幌大通キャンパスの場所

項目内容
住所〒060-0061 北海道札幌市中央区南1条西1-9 パークタワービル 2階
最寄り市営地下鉄・大通駅 徒歩1分
開校時間月〜金の9:00〜18:00。土日・祝日は閉まっている(イベント開催日を除く)
開校2020年4月(開校時の名前は「札幌キャンパス」)
通える通学コース週5・週3と週1+(2027年4月入学の週5は募集終了)
見学の問い合わせ電話 0120-025-215(事前に)

(出典:N高グループ公式サイト「札幌大通キャンパス」、開校の発表(2019年7月3日)。2026年10月26日確認)

住所は、2019年の開校の発表から変わっていません。2024年4月に、全国10か所のキャンパス名が変わったときに「札幌キャンパス」から「札幌大通キャンパス」になりました。公式のURLはいまも /campus/sapporo/ のままです。

札幌には、本校や本部を市内に置く通信制高校もあります。N高の本校は沖縄県にあり、札幌大通は通学のためのキャンパスです。「本校が札幌にある学校」と「札幌にキャンパスがある学校」では、このあと説明する道の制度の扱いが変わってきます。

北海道で最初の、最北端のキャンパス

札幌大通キャンパスは、2019年7月に神戸・広島と一緒に開校が発表され、2020年4月に開きました。発表時の定員は200名です。2025年4月に函館ができるまでの5年間、北海道で唯一のN高の通学キャンパスでした。

開校の年は、コロナ禍で登校ができず、4月のオリエンテーションはオンラインで行われました。公式ブログ(2020年6月)は「全国のN高キャンパスの中で最北端に位置する札幌キャンパス」と紹介していて、生徒が登校できない間も、キャンパス長がオンラインで各教室を実況し、生徒たちが投票で教室の名前を決めた、というエピソードが書かれています。札幌を含む残りの14キャンパスで登校が再開したのは、6月1日でした(5月25日に先に再開した5キャンパスに続いて)。

2023年8月の公式ブログには、「開校から4年目に突入し、生徒数は190名ほどにまで増えました」とあり、当時5名のメンターがいて、北海道出身ではないメンターも多いと書かれています。いまの在籍数や定員は公表されていません。

開校の年の教室の名前の決め方は、ブログに「週5コースの生徒を中心に、教室のイメージから名前の候補を話し合い、後日、週1コース、週3コースの生徒たちに投票してもらう」と書かれています。キャンパスの自動販売機に入れる飲み物まで、生徒の投票で決めたそうです。2023年のブログでは、課題解決型の授業「プロジェクトN」で、全国の廃校をどう活かすかに取り組んだことも紹介されています。生徒が自分たちで場所を作っていく雰囲気は、開校のときから続いているように見えます。

札幌の冬と、キャンパスの日常

札幌のキャンパスならではの話題が、冬の通学です。2024年2月の公式ブログには、次のような様子が書かれています。

  • 2023年は11月11日に初雪、最低気温がマイナス8度を下回る日も多い
  • それでも多くの生徒が毎日元気に登校していて、「今日は髪の毛が凍った」という会話が朝に聞こえる
  • 冬はキャンパスに大きめのハンガーラックを3台置いて、コートを掛けられるようにしている
  • キャンパスの中は冬でも暖かく、放課後にゲームをしたりして過ごす生徒が多い

(出典:N高グループ公式ブログ「【札幌】冬を乗り越えろ!!札幌キャンパスの防寒事情」(2024年2月22日)。2026年10月26日確認)

大通駅から徒歩1分なので、地上を歩く距離が短いのは、雪の季節には助かるはずです。2022年には、希望した生徒80名が円山動物園への校外学習に出かけ、班ごとのクイズやフォトコンテストをした、というブログもあります。キャンパスの外に出る行事も、生徒の希望で参加する形になっています。

冬の朝に家を出るのは、大人でも気が重いものです。それでも、週に何日か「行く場所」があることは、本人にとって思っている以上に大きいと私は感じています。何日なら続けられそうかは、本人と一緒に考えてみてください。

札幌大通キャンパスに通う学費

札幌大通も、ほかのキャンパスと同じ募集要項の学費です。2027年4月入学では週5が締め切られたので、ここでは週3・週1+と、毎日の授業を受けられる週5オンラインを並べます。

通学のコース初年度に納める額うち通学コースの分(国の支援も道の制度も対象外)
札幌大通に週3で通う803,000円730,000円
札幌大通に週1+で通う368,000円295,000円
週5をオンラインで受ける700,000円627,000円
通学なし(ネットコース)73,000円―

(2027年度 生徒募集要項のP.1・P.3をもとに当サイトで計算。右の列=コースの入学金・授業料・施設設備費・ソフト代。2026年10月26日確認。通学コースはMacBook Air(約16万円)の購入も必要)

週5のリアルキャンパスは初年度1,028,000円です(2027年4月の札幌大通は募集終了)。通学コースの学費は、募集要項で就学支援金の対象外とされています。週3と週1+で2年目・3年目がいくらになるかは、N高の学費シミュレーターでコースを選ぶと年ごとに出ます。学費の全体像はN高等学校の学費はいくら?にまとめています。コースごとの違いはN高の通学コースの選び方で比べています。

北海道の制度:使えないもの、使えるもの

北海道に住む家庭向けの制度を、「N高グループに使えるか」で分けます。

制度N高グループの場合
国の就学支援金使える(単位制・通信制課程の授業料はまかなわれる。申請は学校がとりまとめる)
北海道の私立高等学校等授業料軽減制度使えない(通信制課程は対象外)
北海道の奨学のための給付金使える(道外の学校も対象。保護者が北海道に直接申請)
札幌市奨学金(札幌市在住)応募できる(学校の所在地は問わない。審査あり)

道の授業料軽減制度は、通信制が対象外

北海道の「私立高等学校等授業料軽減制度」は、国の就学支援金に道が上乗せする制度です。道のページでは、対象校が「道内に設置されている学校法人立の」全日制・定時制の高校などとされ、「*通信制課程在籍者は対象外です。」と明記されています。N高グループは本校が道外で、しかも通信制なので、二重の理由で対象外です。

一方で、国の就学支援金は、私立の通信制の単位制で1単位13,668円まで(年30単位まで)出ます。N高グループの授業料は普通科で1単位12,000円なので、就学支援金の対象になる限り、単位制・通信制課程の授業料は国の支援でまかなわれる計算です。ただし、上の表の週3・週1+などの通学コースの学費は、国の支援も道の制度も対象外です。

道の奨学給付金は、自分で申請する

ここが北海道の家庭にいちばん知ってほしいところです。授業料以外の教育費に使える道の「奨学のための給付金」(返済不要)は、北海道に住んでいて所得の要件を満たせば、道外の学校に通っていても対象です。

世帯の区分通信制の給付額(年額・令和8年度)
生活保護(生業扶助)受給世帯52,600円
保護者等全員の所得割が非課税の世帯52,100円
所得割の合計が100円以上105,500円未満17,370円
所得割の合計が105,500円以上182,500円未満13,030円

(出典:北海道「奨学のための給付金」と道外学校用のリーフレット。2026年10月26日確認)

注意したいのは申請の仕方です。本校が道内の学校なら学校から申請書が配られますが、本校が道外の学校の場合は、保護者が郵送などで直接北海道(学事課)に申請します。道のリーフレットにも、この手続きをしないと受給できない、と書かれています。国の就学支援金は学校がまとめて申請してくれますが、道の給付金は保護者が自分で封筒を出す制度です。申請書は、本校が道外の学校の場合、北海道から直接郵送されると道のページにあります。令和8年度分の締切は2026年12月4日(必着)で、2027年4月に入学する人は、入学後の年度の申請になります。

札幌市在住なら、市の奨学金も

札幌市には、市独自の給付型の「札幌市奨学金」があります。市のページでは、学校の所在地は問わず、通信制の高校に在学する生徒を若干名優先的に採用するとされていて、令和9年度の募集の学校一覧にもN高・S高・R高の名前があります。私立の高校生で月8,000円、1年生には入学支度資金15,000円です。ただし、成績などで審査して予算の範囲で採用する制度なので、応募すれば全員が受けられるものではありません。募集は毎年春と秋で、時期は市のページで確認してください。

札幌に本校がある通信制でも、道の授業料軽減は使えない

ここで誤解しやすいのが、「本校が北海道にある通信制なら、道の制度が使えるのでは」という点です。道の授業料軽減制度は、対象を全日制・定時制などに限っていて、通信制課程は、本校が道内の学校でも対象外です。札幌には、本部校を札幌に置く星槎国際高等学校のような通信制高校もありますが、通信制である以上、この制度の扱いはN高グループと同じです。

つまり北海道の場合、通信制どうしで比べるときに「道の補助が使えるかどうか」で差はつきません。比べるべきは、通う日数をそろえたときの学校ごとの学費そのものと、国の就学支援金でどこまでまかなわれるか、です。授業料の単価が国の支援の上限(1単位13,668円)を超える学校では、授業料の一部が家庭の負担として残ります。通信制どうしの学費の比べ方は通信制高校の学費を比較に書いています。

国の就学支援金そのものの仕組みはN高の学費は無償化でどうなる?に書いています。広島県・東京都・神奈川県の場合は、それぞれ広島キャンパス・新宿代々木キャンパス・横浜キャンパスの記事で確かめています。通信制を県独自の補助の対象からはじめから外している点は、福岡も同じです。

函館キャンパスと、北広島のスクーリング会場

北海道内のN高グループの拠点は、通学キャンパスが2か所と、スクーリング会場が1か所です。

拠点場所・最寄り役割
札幌大通キャンパス市営地下鉄・大通駅 徒歩1分通学キャンパス(2020年4月〜)
北海道函館キャンパス市電五稜郭公園前駅 徒歩2分通学キャンパス(2025年4月〜。発表時の定員80名)
北海道北広島キャンパスJR千歳線 北広島駅 徒歩約2分全国拠点のスクーリング会場(通学キャンパスではない)

(出典:N高グループ公式サイトの各ページと開設の発表。2026年10月26日確認。函館のキャンパスページの写真は「イメージ」と注記されています)

ネットコースを選ぶ場合、日常の通学はありませんが、年に数日のスクーリングがあります。公式サイトの「全国拠点のスクーリング会場」は全国5か所で、北海道には北広島があります。会場は在籍する学校が指定し、年度ごとに案内されるので、道内の家庭も道外まで移動するとは限りません。N高の生徒は2年次に沖縄の本校スクーリングもあり、北海道からは移動が長くなります。日数と旅費の考え方はN高のスクーリングは必須?で説明しています。

札幌・函館から遠い地域に住んでいる場合

北海道は広く、旭川・帯広・釧路・北見などには、N高グループの通学キャンパスがありません(2026年10月26日時点)。毎日通える距離にキャンパスがない場合は、家で学ぶネットコースか、毎日の授業をオンラインで受ける週5・週3のオンラインキャンパスが現実的な選択肢になります。オンラインキャンパスは入学試験がなく、学費も上の表のとおりリアルキャンパスより低く設定されています。

通学しない形でも、年に数日のスクーリングは道内の会場(北広島)になる可能性があり、2年次の本校スクーリングは沖縄です。ネットコースの1日の流れや、家で学ぶ形が本人に合うかはN高等学校のネットコースとは?で確かめられます。

全国のキャンパスの一覧は、地域別にN高・S高のキャンパス一覧で見られます。

入学試験は札幌大通で受ける

週3・週1+などのリアルキャンパスに入るには、書類選考のほかに、筆記(35分)とグループワークを含む面接(20分程度)の入学試験があります。出願のときには、入学検定料5,000円に加えて受験料15,000円を払います。

2026年10月26日時点の公式の案内では、2027年4月入学の第2期(2026年12月5日)の現地会場は札幌大通キャンパス(10:00/13:00)で、札幌大通と北海道函館を希望する人が対象です。函館から現地で受ける場合も札幌まで来ることになるので、翌日(12月6日)のオンライン受験も選択肢になります。会場は期ごとに、出願期間の初日に更新されます。試験の結果で入学できないことがあるのかはN高等学校の受験に落ちることはある?で確かめられます。

札幌大通キャンパスを見学するには

札幌大通では、平日の夕方以降に開かれるオープンキャンパスもあります(2026年10月に確認した例)。学校や部活のある中学生でも、放課後に参加しやすい時間帯です。イベントのない日に校舎を見たい場合は、キャンパスでの個別相談を申し込むか、見学の希望を電話で伝えます。

週5を考えていた家庭は、見学のときに「週3と週1+で、ほかの平日もキャンパスを使えるか」を聞いてみてください。公式の通学コースのページでは、選んだコースに関わらず、平日の放課後なら授業のない日でもキャンパスに通えるとされています。保護者だけで出られる説明会もあり、違いはN高の説明会・オープンキャンパスは行くべき?にまとめました。

札幌大通では、第1期で週5の募集が閉まりました。資料と募集要項が手元にあれば、どの期に・どのコースで出願するかを、家族で日付を見ながら決められます。私が取り寄せたときに何が入っていたかはN高に資料請求してみたに書きました。

まとめ

  • 2027年4月入学の札幌大通の週5コースは募集終了。週3・週1+は募集中で、1月入学・週5オンライン・函館も選択肢
  • 札幌大通キャンパスは大通駅 徒歩1分。2020年4月開校の北海道で最初のキャンパス。駅から地上を歩く距離が短い
  • 初年度の学費は週3で803,000円、週1+で368,000円。通学コースの分は国の支援も道の制度も対象外
  • 北海道の授業料軽減制度は通信制が対象外。一方で道の奨学給付金は保護者が直接申請すれば使え、札幌市在住なら市の奨学金にも応募できる
  • 道内には函館キャンパスと、北広島のスクーリング会場もある。入学試験の現地会場は札幌大通